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音声データとデジタルコンテンツで患者を啓蒙
カリフォルニア州サンノゼ拠点のVocera Communications(以下、Vocera)は8月20日、同社のコミュニケーション・ソリューションである「Care Inform」を採用することで、ニュージャージ州のJersey Shore University Medical Centerにおける脳梗塞患者の再入院率が、導入以前の7.2%から50%の削減にあたる3.6%になったと発表した。
同病院のナース・プラクティショナー(NP)はCare Informのモバイルアプリを使って、患者の退院時に提供する個別化された退院後ケアの説明を録音し、患者やその家族が「復習」することを可能にする。
NPは、プライマリケアを患者に提供する米国特有の医療サービス提供者。NPができる医療行為は州ごとに異なるが、NPは医師と同様に患者の診断および診療、医薬品の処方を行うことが出来る。
アフターケアの音声データと急性虚血性脳卒中に関する個別化デジタル教育コンテンツはソフトウェア・プラットフォーム上に格納され、患者とその家族は電話やコンピュータを利用していつでもアクセスすることが可能だ。
脳梗塞患者の4人に1人は、脳梗塞を再発する。このため、脳梗塞発症の警告サインを理解し、正しいケアプランを遵守することがリスクの低減につながる。
「担当NPと自分自身の声が入っている音声データは、患者が責任感と治療遵守の意識を持つことを促進する」とJersey Shore Medical Centerの脳梗塞プログラム担当者は話す。
同病院によると、Care Informは再入院率を減らしただけでなく、服薬遵守率を7%改善し、また退院後フォローアップ診察の受診率も3%増加させた。服薬遵守とフォローアップ診察は、脳梗塞患者の臨床アウトカム改善につながる要因だ。
(続く)
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