2019/10/22

米国eHealthジャーナル 第6号

Vim、シリーズB投資ラウンドで2,400万ドルを調達

医療コミュニケーション支援, ジャーナル第06号

 
 

価値に基づくケアを推進するプラットフォーム

カリフォルニア州サンフランシスコとイスラエルのテルアビブを拠点とする
Vimは9月9日、シリーズB投資ラウンドにおいて2,400万ドルを調達したと発表した。同投資ラウンドは、Optum VenturesとPremera Blue Crossが主導し、Great Point Ventures、Sequoia Capital、Leverage Health Solutionsが参加した。Vimは2016年にも1,060万ドルを調達しており、これまでに総額約3,700万ドルを調達した。Vimは、健康保険プランと医療従事者間のコラボレーションを支援し、価値に基づくケアの実施を促進させるプラットフォーム技術を展開している。

人口の高齢化に伴い、先進国はいずれも医療費を含む社会保障費の拡大という問題への対処を迫られている。各国のペイヤーは、提供された医療サービスや使用された医薬品の「量に応じた支払いモデル」から脱却し、医療のアウトカムによって償還額を決定する革新的な償還モデルを積極的に採用している。しかしながら、健康保険プランと医療従事者は、価値に基づくケアの実施において、依然として大きな課題に直面している。

Vimのプラットフォームは、オンライン予約機能と他の医療機関への紹介の調整機能を組み合わせて、Vimが選定したトップクラスの医療従事者と患者をマッチングさせることで、価値に基づくヘルスケアを実現しようとするシステムだ。医療従事者向けのプラットフォームは適切な紹介先の選択を支援する。患者向けのプラットフォームは予約システムとして機能し、Vimが「Virtual Network」と呼ぶ、費用対効果の優れた医師を優先するネットワークから、お薦めの医師や医療サービスを提案する。Vimによると、「Virtual Network」は既存の契約関係に影響を及ぼさない。

Vim は現在、主要な健康保険プランとの提携を介して、1,000万人の患者プロファイルおよび15万の医療従事者にアクセスを有する。同社では、「一貫性のない治療」に照準を合わせ、年間1兆ドルともいわれる米国のヘルスケアコストの無駄を、向こう12カ月で大きく削減することを目標としている。Vimの共同設立者でCEOであるOron Afek氏は「Vimは既に、ワシントン州、アラスカ州、フロリダ州、テキサス州において結果を出している。新たに調達した資金は、より多くの患者と医療従事者にリーチするために活用する」と話している

 

 

 (出典)Vim

(了)


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