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同社の医療データ活用プラットフォームで、プライバシー保護とコンプライアンス順守が可能に
患者の医療情報プラットフォームを提供するスタートアップで、イスラエルに本社を構えるMDCloneは8月22日に、シリーズBラウンドで2,600万ドルを調達した、と発表した。今回の資金調達では、ヘルステック分野のベンチャーキャピタルaMoonが主導し、既に投資を行っているOrbiMed Israel PartnersとLightspeedからも、追加投資が行われている。
MDCloneの患者情報のプラットフォームは、ヘルスケア分野のオペレーションや品質向上、研究を目的とし、医療データへのアクセスの際に起こる問題を解消するもので、特に、統計情報に基づいてデータセットを構成することで、患者のプライバシーの保護、そしてコンプライアンスの遵守を可能としている。
(出典)MDClone
同社の提供するプラットフォーム「Healthcare Data Sandbox」は、特許取得済みの「Synthetic Data Engine」を搭載している。「Synthetic Data Engine」は、元データと統計的に同等でありながら、実際の患者の情報を含まない人間以外の被験者データを作成する。
これにより、患者の身元情報が流出するリスクがなくなり、データへの自由なアクセスと、分析が可能となる。
(出典)MDClone
今回の資金調達により、MDCloneは販売とマーケティングを加速し、既存のプラットフォームを更に発展させ、グローバルネットワーク上でのデータ活用を目指すものである。
MDCloneは2016年にイスラエルで設立された後、米国に進出している。同社が提供するHealthcare Data Sandboxは、医療システム会社、製薬会社、および研究機関で使用されている。
イスラエルでは、Rambam Health Care Campus、Shiba Medical Center、Tel-Aviv Sourasky Medical Center、Maccabi Healthcare Services、Clalit Healthcare Services、Assuta Medical Center等にサービスを提供している。同様に米国では、セントルイスのワシントン大学医学部、Intermountain Healthcare、Regenstrief Instituteが、同社の顧客である。
(了)
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