2019/11/26
米国eHealthジャーナル 第8号
NovartisとMicrosoftが提携
ジャーナル第08号, Microsoft, Novartis
AI活用により医薬品開発の加速を目指す
Novartisは10月1日、人工知能(AI)を駆使して革新的な医薬品の発見と開発を加速することを目指し、Novartis AI innovation labと呼ばれる研究所を設立すると発表した。また、その戦略的AIおよびデータ科学分野のパートナーとしてMicrosoftと複数年にわたる提携契約を締結したことを明らかにした。
Microsoftとの提携の目的は2つある。まず、Novartisが保有するデータセットとMicrosoftの先進的なAIソリューションを組み合わせることにより、新規AIモデルやアプリケーションを創出し、担当者のデータ科学知識の有無に関わらずNovartis全社で容易に活用できるようにする。また、生成化学、個別化されたスマート治療送達のための画像セグメンテーションと解析、商業規模の細胞治療や遺伝子治療の最適化といった分野を皮切りに、ライフサイエンスにおける「最も困難な計算論的障壁にAIの力で立ち向かう」ことを目指す。両社は、これら2つの目的を達成するためのプロジェクトに出資し、次世代AIプラットフォームの開発と利用でも提携する。
両社は本提携の下、黄斑変性症のための個別化医療、細胞治療および遺伝子治療、そして医薬品発見の各分野での共同研究も開始する。黄斑変性症分野では、機械学習モデルを使って個々の患者に最適な医薬品の用量や投与頻度を決定する、個別化医療の提供を目指す計画だ。
(了)
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