2019/12/10
米国eHealthジャーナル 第9号
Amazon、Health Navigatorを買収
ジャーナル第09号, Amazon, テレヘルス, VC投資・M&A・決算
バーチャル・プライマリーケア・プラットフォームの「Amazon Care」に統合
CNBCは10月23日、Amazonがヘルスケア・スタートアップ企業のHealth Navigatorを買収したと報じた。ヘルスケア領域でAmazonが企業買収を行うのは、2018年6月に発表したオンライン薬局PillPackの買収以来初となる。買収金額は非公開。
Health Navigatorは、「Schmitt-Thompson」とよばれるトリアージ・プロトコルの開発で知られる、救急医療専門のDavid Thompson医師によって2014年に設立されたイリノイ州拠点の企業だ。トリアージとは、患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して患者の選別を行うこと。
Health Navigatorは、病院やその他の組織が、患者を適切なケアセッティングに誘導するのを支援する、オンライン症状チェックツールやトリアージ・ツールを提供している。Health Navigatorのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を利用して、遠隔診療・診断などのヘルスケアサービスを提供している企業には、TytoCare、Pager、Avizia、MDLive、そしてMicrosoftが含まれる。
CNBCによると、Health Navigatorは、Amazonが9月に立ち上げたシアトル在住の同社従業員向けバーチャル・プライマリーケア・プラットフォームである「Amazon Care」に統合される。
Amazon Careは、バーチャル・ケアと対面ケア(in-person)を組み合わせた最良のケアを、シアトル在住のAmazon従業員とその家族に提供するパイロット・プログラムで、Amazonは今後、シアトル以外の地域においてもAmazon Careを展開する計画を明らかにしている。Amazon Careでは、テレヘルス、ナースとのオンラインチャット、医薬品メールオーダー(医薬品通販)サービス、往診依頼アプリなどを提供している。
(了)
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