2019/12/10
米国eHealthジャーナル 第9号
Fitbit、BMS-Pfizer Allianceと提携
ジャーナル第09号, 患者データ・疾病リスク分析, ウェアラブル, Fitbit
Fitbit はAFibを検出するソフトウェアのFDA承認を目指す
ウェアラブル企業大手のFitbitは10月17日、ニューヨーク州ニューヨークで開催された「TIME 100 Health Summit」において、脳梗塞リスクの高い患者の早期同定を目的として、心房細動(AFib)のタイムリーな診断を支援するため、Bristol-Myers Squibb-Pfizer Alliance(以下、BMS-Pfizer)と提携したと発表した。
Bristol-Myers Squibb(以下、BMS)とPfizerは、BMSが発見した経口の血液凝固Xa因子阻害剤、Eliquisの開発および商業化で2007年から提携関係にある。Eliquisは、非弁膜症性AFib患者の脳卒中と全身性塞栓症の予防を適応として2012年12月にFDA承認を獲得しており、PfizerとBMSは共同で同剤の販売を手掛けている。
不整脈の一種であるAFibは、4つに分かれた心臓の「部屋」のうち、心房と呼ばれる上の2つの部屋で生じた異常な電気的興奮により起こる。心房が有効に収縮しないために心房内に血液がうっ滞して血栓ができやすくなり、やがて心室からはがれて動脈を通じ脳血管に運ばれた血栓が脳梗塞の原因となる。
また、AFibに伴う頻脈が続くことで心室のポンプ機能が低下し、最終的に心不全に至ることもある。AFibは適切な診断と治療を必要とするが、未診断患者が多いことが複数の研究で示唆されている。
Fitbitは現在、同社のウェアラブルに搭載するAFib検出用のソフトウェアを開発中だ。本合意の下、BMS-PfizerとFitbitは、Fitbitのウェアラブル・ユーザーが自身のAFibリスクを把握し、必要に応じて医師の診断を受けることを支援する、患者向け教育マテリアル/ガイダンスの開発で協力する。
FitbitのAFib検出ソフトウェアがFDA承認を獲得後に、患者向け教育マテリアル/ガイダンスをリリースする計画だ。
(了)
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