2022/04/26

米国eHealthジャーナル第63号

合成データ技術のMDClone社、シリーズCラウンドで資金調達

提携, ジャーナル第63号, VC投資・M&A・決算, MDClone, AI技術, セキュリティ, 研究・調査, 患者データ・疾病リスク分析

「The Global Network」で組織横断的ヘルスデータ活用

  • 新型コロナウイルス感染症がパンデミック状態にあることを宣言されてから2年。重症化や後遺症のリスク因子を特定するために、リアルワールドデータを利活用した臨床研究が数多く実施されている。
  • 症例データセットを教師データにモデル開発した、各疾病向けのAI画像診断サービスが、国内外で次々とサービスインされている。

どちらもヘルスケア業界におけるデジタル技術の応用事例ではあるが、どちらも「個人データの活用とプライバシー保護」という共通課題を抱えている。近年は、個人データの活用を可能にするデータ処理技術の開発が加速度的に進む一方で、米国HIPAA法や欧州GDPRのように各国の情報の取り扱いに対する規制も強化されてきた。特に個人情報の最たるヘルスケアデータは、PHI (Protected Health Information、Personal Health Information) として保護の対象となっており、個人の事前の同意を得ずして、個人/集団/組織間を横断的に情報が共有されることは不可能に等しく、各種研究やデータ駆動型サービスの開発の際に懸案となることは珍しいことではない。

そのため、プライバシー保護手段としてデータ暗号化や匿名化のような、個人情報を識別不能にする技術が開発されてきた訳であるが、今熱い注目を浴びているのが、合成データ (synthetic data) 技術である。

本記事では、AIを活用した合成ヘルスデータ(Synthetic Health Data)の生成に特化する、イスラエルの MDClone社を紹介する。


aMoon ポートフォリオ、出典:aMoon


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RWDと合成ヘルスデータの分析でデータ分析するMDClone社

臨床研究やヘルスケア分野での各種データ駆動型プロジェクト向けに、セルフサービス型のデータ分析環境「ADAMSプラットフォーム (以下、ADAMS)」を開発している、イスラエル拠点のスタートアップ MDClone社 (MDClone Ltd.) は3...


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