Socially Determined、シリーズB投資ラウンドで2,600万ドルを調達

健康の社会的決定要因への対処を支援する技術プラットフォーム

ワシントンD.C.を拠点とするヘルスケアデータ分析スタートアップ企業のSocially Determinedは6月28日、シリーズB投資ラウンドで2,600万ドルを調達したことを明らかにした。Questa Capitalが主導した同ラウンドには、Socially Determinedの既存投資家であるLRVHealth、OSF Healthcare、Ziegler Link-Age Funds、HealthWorxおよび民間保険会社CareFirst BlueCross BlueShieldの投資部門が参加した。Socially Determined は2020年1月に完了したシリーズA投資ラウンドでは1,110万ドルを調達している。

2017年に設立されたSocially Determinedは、健康の社会的決定要因（Social determinants of health、以下SDOH）への対処に注力する組織に向けて、独自のSDOHインテリジェンス技術プラットフォームである「SocialScape」を提供している。SDOHとは、個人または集団の健康状態における違い、つまり健康格差を生み出す経済的、社会的、政治的状況のことを指す。これらの要因によって、人々のライフスタイルや生活環境に差が生じ、その結果として人々の健康状態の差が生じる。

「SocialScape」には、一般に公開されているパブリックデータと、データサプライチェーン由来のコマーシャルデータの両方が含まれ、それらを使って構築されたコミュニティおよびポピュレーションヘルスの包括的なデータに機械学習（ML）基盤のアルゴリズムを用いて社会的リスクに関する洞察を得ている。具体的には食料へのアクセス、ケアを受けるための交通・移動における障壁、財政的逼迫、住居環境、デジタル環境、健康リテラシー、社会生活などに関するリスクを浮き彫りにし、ペイヤー、ヘルスケアプロバイダー、ライフサイエンス企業をはじめとする組織が、コミュニティのSDOHリスクを把握した上で、健康格差の是正やアウトカム向上のための方策を策定し、より効率的に介入するのを支援する。

出典：Socially Determined

Socially Determinedによると、今回のシリーズB投資ラウンドで調達した資金を、エンジニアリング、データ科学、アカウント管理、マーケティング部門での人材採用のために利用する。また、学会などへの参加とマーケティング活動の拡大、プラットフォームの改善に努めるという。同社では今後も引き続き、あらゆるデータソースを検証しプラットフォームに追加し、社会的リスク・インテリジェンスのさらなる「実用化」に努めるという。

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