2021/08/26
臨床医が紹介する日本のスタートアップ技術(第6回)
次世代救急医療体制の構築を目指す、TXP Medical(前編)
音声技術, 日本, AI技術, 臨床医, 医療コミュニケーション支援, COVID-19, 研究・調査
幅広いプロジェクトで医療へ貢献
救急医療を行う勤務医として、時間外や夜間に軽症から救急搬送される重症患者まで対応するのは大変な激務の一つになります。私は救急医ではありませんから、常に救急外来を担当しているわけではありませんが、当番の夜には、これまで受診歴のない患者さんの対応を行うことがしばしばあります。今日はどんな症状で来院されましたか?から始まり、これまでの病気や飲んでいる薬の確認など、ゼロからの問診は時間がかかります。そうこう言っている間に、同時に救急搬送された重症患者さんの対応をおこなわなければならず、重症者ではバイタルサインの変調により、ゆっくり問診している時間もないまま、すぐに診察、検査、診断、治療へと進んでいかなければなりません。患者さん本人に問診している間に具合が悪くなることも十分にありえますし、ご家族にこれまでのご病気をお聞きしている間に急変することもある世界なのです。
そんな救急医療の現場にテクノロジーで変革をもたらすベンチャー企業のTXP Medical株式会社があります。代表取締役の園生智弘氏は10年以上救急医療に携わった経験があり、まさに現場の医師が作り上げる次世代救急医療体制の実現を成し遂げようとしています。
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