2021/12/15

臨床医が紹介する日本のスタートアップ技術(第13回)

手術室のデジタル化による最善の手術をどこでも享受できる世界を創る、OPExPARK(後編)

日本, 医療コミュニケーション支援, 臨床医

opeXparkによるさらなる飛躍と今後の課題

(出所:株式会社OPExPARK)

さて、OPExPARKの事業にはもう一つopeXpark(オペパーク)という手術教育サービスがあります。これは、医師に手術プロセスの共有を可能にする手技デジタル教科書プラットフォームです。

これまで手術のノウハウは現場で学ぶ以外に手段がありませんでした。しかしopeXparkを用いることで、手術に必要な戦略・ノウハウ・機器情報をデジタル教科書として利用でき、全世界どこからでも手術の追体験をすることが可能になります。これにより指導医が不足している各国における治療の均てん化を目指します。

opeXparkでは無編集動画を含む手術情報と、執刀医のコメントによって術中の判断や戦略を学ぶことが可能です。若手医師から専門医・熟練した医師まで、幅広い層の医師のニーズを満たすことができると考えており、世界中の医師のプラットフォームを目指しています。

自分が医師になったころの外科系医師と比較すると手術技術習得のための方法が発展してきていることを実感し、今後はこのような医療ITを上手に使いこなせる外科医師が台頭してくるのかもしれませんね。

さて、株式会社OPExPARK代表取締役社長兼 CEOの本田泰教先生にいくつか質問をさせていただきました。

Q1. この事業に参画するにあたって、この技術と想定する将来を見て、最初にどう思われましたか?
本田先生 「手術記録のデータをベンダーフリーで利用し、ソリューションが提供できるポテンシャルはとてつもないと感じた。一方でデータビジネスはなかなか今の日本では難しいのも含めビジネスモデルは一工夫必要だなと感じた。ただ自身が感じていた病院での業務のアナログな環境を変えたい/変えると思った」
 

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