2019/07/23

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FDA、第二弾Pre-Cert Programへの参加を呼びかけ

医療機器, 行政・規制ニュース

低リスクSaMDを審査免除とするPre-Certモデルの開発へ

FDAは5月22日、2019年Pre-Cert Programのテストプラン参加をSaMD(software as a medical device)開発企業に呼び掛けた。SaMDとは医療機器に分類される医療用ソフトウェア。Pre-Certは、FDAが2017年7月に策定した「Digital Health Innovation Action Plan」の柱となる取り組みで、デジタルヘルス製品のための新たな承認アプローチを検証するパイロットプログラム。

第一弾としてFDAは2017年9月、Pre-Cert Programに参加する9組織*1を選出しており、今回はその第二弾となる。Pre-Certの特徴は、個々の製品ではなくその製品を手掛けている企業自体を事前に認証するところにある。

スマートフォンアプリなどのソフトウェアの機能は随時更新されており、その有効性や安全性を個別製品ごとに審査するのは非効率的であることから、FDAでは、それを手掛ける企業の品質管理などの体制に目を向け、従来的な規制枠組みに代替する承認プロセスの確立を目指している。

具体的には、ソフトウェアの設計や検証、メンテナンスなどの手法を企業ごとに事前に審査し、その能力を評価するための卓越性評価(Excellence Appraisal)を実施する。そして、FDAが求める基準を満たす企業が手掛ける医療用ソフトウェアについては、その承認申請においてFDAに提出すべき情報を簡素化し、審査を効率化する。

2019年Pre-Cert Programの参加対象となるのは、SaMDの承認に向け、510(k)申請もしくはデノボ(de novo)申請*2の提出を今年に計画するソフトウェア企業。FDAは、様々な種類のSaMDに対してPre-Certモデルを検証する目的で、幅広くソフトウェア開発者を募っている。
なおFDAでは、2019年のテスト期間内において、開発企業に「事前承認」を与えることはしないとしている。

今回のテストプランの目的は、卓越性評価と簡素化された審査の組み合わせが、安全性および有効性の市販前評価において、従来的な規制枠組みと同等の基準を生み出すことが出来るか検証することにある。

FDAによると、プログラム第二弾における卓越性評価は、低リスクSaMDの審査免除を可能にする将来のPre-Certモデルの開発に向け、エビデンスを提供するものとなる。

(了)


*1) プログラムに関心を寄せた100社以上の中から、企業の規模や品質に関する実績、注力領域などを基準として、Johnson & Johnson、Roche、Verily、Apple、Samsung、Fitbit、Pear Therapeutics、Phosphorus、Tidepoolの9組織を選出
*2) 安全性のリスクが低~中程度で、実質的に同等な製品が存在しない革新的医療機器に対する承認経路


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