2019/09/24

米国eHealthジャーナル 第4号

FDA、Oleenaの販売を承認

行政・規制ニュース, 悪性新生物(癌), 疾病管理・患者モニタリング, デジタルセラピューティクス, ジャーナル第04号, Voluntis, 医療機器

 
 

あらゆるガンで利用可能な自己管理および遠隔モニタリング用ソフトウェア

パリ拠点の
Voluntis S.A. (以下、Voluntis) は7月31日、同社が開発したソフトウェア「Oleena」がFDAの承認を受けたと発表した。

OleenaはClass IIに分類される医療機器としてのソフトウェア(Software as a Medical Device、以下SaMD)で、利用には処方箋が必要。

患者にとって使いやすく安全、かつ理解しやすいモバイルアプリであり、個々の患者のニーズや、これまでの症状、治療計画に基づき、症状を自己管理するためのアドバイスをリアルタイムで提供する。また、医療従事者に対してはウェブポータルを通じて継続的に担当患者の症状についてデータを提供する。患者の治療計画に応じてモニタリングは調整可能となっている。

Voluntisのプレスリリースによると、「米国で毎年新たに下されるガンの診断件数は170万と推定されており、ガンの疾病管理費用は医療費支出の上位を占める。

ガン患者は生活の質(QOL)や身体機能にマイナス影響を及ぼすつらい症状を経験することもしばしばであり、症状が管理可能であるにもかかわらず対処されない、または対処が不十分であれる場合、治療の中断、予期せぬ通院や入院につながる可能性がある。自己管理と遠隔モニタリングを組み合わせた、新しいアプローチにより、ガン治療の質を強化し、臨床上の成果を高め、医療費を削減することが期待できる」とのこと*1

Voluntisは2001年に創業されたデジタルセラピューティクスを専門とする企業。ガンのほか、糖尿病などに対応するアプリを開発しており、同社製品の恩恵を受ける患者数は60万人を超える。

 

(了)


*1)
https://www.voluntis.com/en/news/news-1/2019/voluntis-announces-market-authorization-for-oleena-first-digital-therapeutic-in-oncology


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