2022/12/13
米国eHealthジャーナル第78号
BioIntelliSense 、患者モニタリングソリューション開発企業AlertWatchを買収
ジャーナル第78号, BioIntelliSense, 医療機器, VC投資・M&A・決算, 疾病管理・患者モニタリング, ウェアラブル
継続的遠隔患者モニタリング・ポートフォリオを強化
ヘルスケアサービス提供者向けのパッチ型ウェアラブル開発に特化するBioIntelliSenseは10月18日、同社の継続的遠隔患者モニタリング(PRM)ポートフォリオを強化する目的で、共通のビジョンを有する患者モニタリングソリューション開発企業の AlertWatchを買収したと発表した。
BioIntelliSenseは2020年1月、最大90日間に渡って継続的なバイタルサインの取得が可能な単回利用型パッチ、「BioSticker」について、510(k)申請経路でのFDA承認獲得を明らかにし、販売を開始したと発表した。BioStickerは、ヘルスケアサービス提供者によるRPMツールとしての利用が意図されている。BioIntelliSenseは2022年3月には、充電して再利用可能な「BioButton」の販売も開始している。BioButtonはFDA未承認でOTC製品として薬局で購入が可能であるが、同社によると製品自体は医療グレードであり、18歳以上の患者のデータ取得のために医師が処方することもあるという。BioStickerとBioButtonを組み合わせると、1日に最大1,440種類の生体情報の取得が可能だという。
BioIntelliSenseは今回の買収により、FDA承認取得済みのPRMソリューション、「AlertWatch」を獲得する。AlertWatchは過去 10 年間で、手術室、集中治療室(ICU)、および分娩・出産室での利用など4件の適応について510(k)申請経路でFDA承認を受けている。現在では、一般病棟の患者モニタリングや自宅での患者モニタリングにも使用されているという。
出典:AlertWatch
BioIntelliSenseによると、全米の病院は、データ取得の自動化とスケーラブルな例外管理、および入院から患者自宅までのペイシェント・ジャーニーにおける臨床的洞察を組み合わせることで、労働集約型プロセスを最適化するエンタープライズグレードのプラットフォームを求めている。AlertWatch のトリアージダッシュボードは、データを集約し、患者のバイタルサインの傾向を総合的に表示すると同時に、高度な分析を実行してアラートを発することで、医師がプロアクティブな臨床判断を行うのを可能にする。AlertWatch システムは、100 万件以上の手術と 2万5,000 件以上の出産を支援するために使用されており、その手術室ソリューションは、利用しない場合と比較して、術後の入院期間(LOS)を1日短縮し、医療費を3,603ドル削減した。
BioIntelliSenseは今後、BioButtonをAlertWatchにシームレスに統合させ、病院内での患者モニタリングや患者宅でのリモート・ケアのために利用する。
(了)
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