2023/06/13

米国eHealthジャーナル第89号

Generate:BiomedicinesとMD Andersonが提携

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ジェネレーティブAIの創薬への活用で

Generate:Biomedicines(以下、Generate)は4月27日、ジェネレーティブAI(生成系AI)の創薬への活用を目的としてMD Anderson Cancer Center(以下、MD Anderson)と提携したことを明らかにした。MD Andersonは、テキサス州ヒューストンにあるUniversity of Texas の傘下組織で、病院や研究機関などが集まる世界最大級の医療センターであるTexas Medical Center内に位置する大規模癌センターである。癌の治療、研究、教育、予防を専門とし、癌の撲滅をミッションとして掲げている。

Generateは、ライフサイエンスに特化するベンチャー・キャピタル(VC)企業、Flagship Pioneeringが2018年に設立したスタートアップ企業だ。生成系バイオロジー(Generative Biology)と呼ばれる新分野のパイオニアとして、生成系AIと呼ばれる新規のAIを活用して、標的や治療法の特定と検証のスピードを向上させる独自の創薬プラットフォームを活用している。生成系AIとは、コンテンツやモノについてのさまざまなデータから学習し、それを使用して創造的かつ実用的な、そして、まったく新規のオリジナルのアウトプットを「生成」する新規の機械学習手法。2022年11月にリリースされたOpenAI 開発のChatGPTは代表的な生成系AIである。

Generateによると、生成系バイオロジーとは、タンパク質ベースのモダリティのプログラミングを初めて可能にする創薬の革命的なアプローチで、幅広い科学分野の真の統合によってのみ可能となる。Generateは、機械学習、生物工学、医薬の分野横断的な専門家が緊密に協力するグループであり、互いの専門知識を持ち寄って、新たな分野を創造するために連携している。MD Andersonとの提携では、Generateの機械学習技術と実験・ウェットラボ機能に、MD Andersonの癌分野における臨床・展開研究の専門性を組み合わせ、癌を適応症とした新規のタンパク質ベースの医薬品候補を共同開発し、その商業化を目指す。両組織は研究開発費と提携成果の売上を折半する。

(了)


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