2023/06/27

米国eHealthジャーナル第90号

Healthy.io、シリーズDで5,000万ドルを調達

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米国での事業拡大に活用

スマートフォン基盤の診断テストおよびデジタル創傷ケアの提供に特化するイスラエル拠点のHealthy.ioは5月3日、シリーズD資金調達ラウンドを完了し、5,000万ドルを調達したことを明らかにした。この金額には、Schusterman Family Investmentsの主導による4,500万ドル規模の未発表のラウンドも含まれている。

Healthy.ioでは、今回調達した資金を米国での事業拡大のために利用する計画だ。同社は現在、マサチューセッツ州ボストンと英国ロンドン、テルアビブにオフィスを構えている。

Healthy.io は、FDAの承認を受けた唯一の家庭用腎臓検査キットである「Minuteful Kidney」を持つ。Minuteful Kidneyは、慢性腎疾患(CKD)の早期診断の一助となる尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)診断テストで、2022年7月に510(k)申請経路でFDAから承認された。Minuteful Kidneyホームキットには、検査試験紙、サンプル採取用のカップ、そして「変色」した検査試験紙の色味を判断するための色比較サンプルトレイが含まれている。患者は、検査試験紙を尿サンプルに浸し、尿中の成分に反応して「変色」した試験紙をサンプルトレイに設置して、スマートフォンで写真を撮影して送信する仕組みだ。


出典:Healthy.io

Healthy.ioはMinuteful Kidneyのほかに、尿路感染症(UTI)の家庭用検査キットである「Minuteful for UTI」や妊婦用の家庭用尿検査キットである「Minuteful 10」、そして、看護師によるクリニック内での利用を前提としたデジタル創傷管理ソリューションである「Minuteful for Wound」の4製品を手掛けている。Minuteful for Woundは、クリニック内のワークフロー改善と、患者の正確な創傷管理を可能にする医療従事者向けのデジタルソリューションで、看護士が創傷部位をスマートフォンでスキャンすると、イメージと色彩認識のアルゴリズムが創傷部位を測定して3Dイメージを作製する。看護士のワークロードを削減するとともに、測定の精度を向上させることを意図している。

2013年設立のHealthy.ioは、2019年に実施したシリーズB投資ラウンド(2月完了)とシリーズC投資ラウンド(9月完了)において、それぞれ1,800万ドルと6,000万ドルを調達している。2020年にはスマートフォン基盤の尿診断テストを手掛ける競合企業のInui Health(以前の社名はScanadu)を現金約900万ドルで買収した。

(了)


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