2023/05/09

米国eHealthジャーナル第87号

FDA、NeuroRPMのAI基盤モニタリングアプリを承認

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Apple Watchを活用するパーキンソン病の症状モニタリング

FDAは3月17日、ワシントンD.C.拠点のデジタルヘルス技術企業、NeuroRPMが承認申請を提出していた、Appleのスマート・ウォッチ「Apple Watch」を使用してパーキンソン病患者の症状を追跡するAI基盤モニタリングアプリを、510(k)経路で承認したことを明らかにした。

Apple Watchアプリに組み込まれたNeuroRPMのアルゴリズムは、Apple Watchユーザーのデータを継続的に精査することで、パーキンソン病に関連する症状――ブラディキネジア(緩慢な動作)やジスキネジア(不随意運動や不規則な動き)――および健康指標を監視する。

出典:Shutterstock

「本承認により、NeuroRPMがデジタルヘルスの新しいフロンティアとなれることを嬉しく思う。Apple Watchのパワーを活用することで、パーキンソン病患者が自身の健康状態について理解する方法が変わる。医療従事者は、より多くの情報に基づいて臨床判断を下せるようになり、より良い健康アウトカムの実現につなげることが出来る」とNeuroRPMのプレジデントであるAtila Omer氏は述べた。

パーキンソン病患者の症状を追跡するApple Watch基盤のアプリとしては、ほかにも、カリフォルニア州サンフランシスコ拠点のスタートアップ企業Rune Labsが「StrivePD」を提供している。StrivePDは、Apple Watch経由でパーキンソン病患者の症状データを自動収集するもので、2022年6月にFDAから510(k)経路で承認を受けた。患者はStrivePDを利用して、医薬品の服薬状況や副作用、その他の症状をマニュアルで記録することも可能だ。


出典:Rune Labs

Rune Labs は3月14日には、パーキンソン病の臨床試験における患者モニタリングとデータ収集の改善に向けて同社が新たに立ち上げた臨床開発支援プラットフォームの「StriveStudy」を活用することで、遺伝子組み換え細胞療法の開発に注力するバイオ製薬企業のBlueRock Therapeutics(以下、BlueRock)と提携したことを明らかにしている。BlueRockは、ドイツの製薬大手Bayerと投資会社のVersant Venturesが2016年に設立した合弁会社としてスタートし、Bayerによる2019年の買収を経て、現在はBayerの完全子会社として運営されている。

(了)


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